手描き文字とデザイン
手描き文字のいろいろ
日常的に使う文字としては日本語、欧文、数字などがあげられます。
今回はパソコンやスマホに搭載されているデジタルフォントではなくできる表現として手描き文字をとらえます。
現代ではキーボードで文字を打つことが当たり前になっていますが、元来文字は石や木の上に記されているものでした。
漢字やひらがなには大きくは「明朝体」「ゴシック体」にわかれ、そのほかには筆書体やデザイン書体があります。
書体についての詳細はまた別の機会となりますが、今回は手で描く文字の特徴とその魅力について考えてみます。
カリグラフィー・モダンカリグラフィー
日本で言えば書道ですが、欧文ではカリグラフィーペンを使って文字を表現します。伝統的なカリグラフィーの世界とは別に、決まりにとらわれず自由に表現するモダンカリグラフィーも人気があります。




書き文字
手で書く日常的な文字。これもデザインに取り入れることのできる文字のひとつです。
人間が伝えている言葉のあたたかみややさしさ、弱さ、真剣さなどを表現するために使われることがあります。
修飾文字(影文字・袋文字・ポップ文字・変形文字)
文字を目立たせるために使用されることが多い装飾文字です。店頭ポップなどでもよく目にするかと思います。
文字の形をなぞり手描き線を活かす描き文字
文字の形は書体のデザインを踏襲しつつ、人の手による味わいを活かすことができる手法です。
印刷された文字の上に薄い紙を敷いてなぞったり、ディスプレイに直接紙を置いて書くということでも再現できます。
子ども文字
子どもが描いたかのような文字も時として効果的に使われることがあります。大人が書く場合は利き手と反対の手で書くことでそれらしい効果が得られることがあります。
手描き文字を加えたデザイン
このような描き文字を効果的に使用したデザインをみてみましょう。
映画「愛がなんだ」
ポスターメインビジュアルになっているシーンとタイトル文字の組み合わせです。幸せそうな二人の状況を女性の書いた文字で表しているように一見思えますが、作品を見るとその印象は変わるのかもしれません。
ドラマガールはフレンド告知ビジュアル

写真もスナップ撮影したかのような雰囲気に仕上げてあり、より自然体な様子を表現するために告知内容を手書きにしています。
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数を表す数字・記号
身近な数字としては0,1,2,3といったアラビア数字やⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴのようなローマ数字、一、二、三、四と書く漢数字があるかと思います。
これ以外にも数を表す数字(記号)がどのようなものがあるか考えてみましょう。
ニュース23のタイトルマークには2本、3本のラインが並んでいます。
サイコロには1-6の数を表す記号が入っています。国籍、言語に関係なくゲームができる便利な示し方のひとつです。

何かを表すための数字を考えてみましょう。
その時「何を表すための数え方なのか」を考えておくと、デザインする際の足がかりになります。