ターゲット年代によるデザインの考え方の違い
たとえば、飲食に関する広告でも若者に向けのものと中高年層に向けたものと、適したデザインはそれぞれに違うものだということは感覚的にはわかるかと思います。
具体的にはどの部分が違っているからターゲットが変わるのか、考えてみましょう。
一保堂
京都でお茶を扱う老舗のウェブサイト。
幅広い層から支持されているお店ですが、中高年の顧客の比率は高いと思われます。
それでも、いかにもシニア向けという雰囲気にはせずに明るい色調でイラストをうまく使いながらまとめています。
読みやすさ、わかりやすさを大切にしながら、適度な情報密度で構成されています。
美々卯
少し陽の落ちた時間帯の外観の写真やゆったりと文字のまわりに余白をとっていることで落ち着いたレイアウトになっています。
ナビゲーション(サイトメニュー)もわかりやすい位置に配置され、見る人が迷わないように、という設計がされています。
50代60代、それ以上の年配の方が見ても馴染むように作られているサイトです。
Morning&Lunch ミスタードーナツ
https://www.misterdonut.jp/m_menu/misdogohan/
「みんなのおなかにぴったりおいしい」と言っているように、広い世代に向けて利用してもらいたいミスタードーナッツの「ミスドゴハン」です。
朝食にも、ランチにも、昼時をすぎて誰かとおしゃべりしながらのお昼兼おやつにもよいですよ、という提案をしています。
このサイトでは、手描きイラスト風のタッチでプレートやコーヒーなどが描写されています。
背景は広々とした青空のようなブルーがこれも手描きのタッチを生かしたテクスチャで、画面左端に見える葉がナチュラルライフ的なメッセージとなっているように受け取れます。
このデザインからはターゲットとなる年代は20代から30代をメインにしているように考えられます。若干女性を中心に捉えているようには見えますが、男性でもそれほど違和感なく接することができるのではないでしょうか。